犬の歯石とは?
犬も人間と同じように歯垢がたまります。そして、歯垢の除去がうまく出来ないと歯石になってしまいます。歯石を放置すると歯周病になり、そこから肝臓病などにつながるケースもあります。
犬の歯石、主な原因
唾液と食べ物が混ざり合うと歯垢になります。その歯垢が取りきれずに放置されてしまうと石灰化して歯石になります。
犬の歯石、症状
歯に黄白色や緑色のこびりつきが見られ、口臭が非常に強くなります。放置していると歯茎の間に歯石が入り込み、歯肉炎につながります。多くの場合は歯茎が後退していきます。痛みも伴い触ると嫌がります。また、歯肉炎になるとさらに歯石が付着しやすくなるという悪循環にもなります。
犬の歯石、治療について
歯石になる前の歯垢の状態の時に除去するのがベストです。歯垢であれば簡単にふき取ることが出来ます。しかし、歯石になってしまうと獣医さんに除去してもらう事になります。歯石の除去は基本的に全身麻酔下で行いますが、おとなしいワンコで歯石の状態が軽い場合、もしくは歯肉炎まで至っていない場合は無麻酔で歯石の除去が可能な場合もあります。以下に全身麻酔下と無麻酔でのメリット、デメリットを挙げます。
無麻酔での歯石除去のメリット
- 基本的に安全(高齢犬や肥満犬など心臓が弱っていて麻酔が使えないワンコにも処置可能)
- 麻酔を使わないので安い
- 口臭が軽くなる
無麻酔での歯石除去のデメリット
- 歯石を完全に取り除くことが難しい
- 歯周病が進行している場合は処置が出来ない
全身麻酔下での歯石除去のメリット
- 無麻酔では処置できない歯の裏側や歯周ポケットの処置も可能
- ヘルニアなどで押さえつける事が出来ないワンコにも処置が可能
- 歯石を完全に除去することが出来る
- 口臭がなくなる
全身麻酔下での歯石除去のデメリット
- 全身麻酔によるリスクがある
- 金額が高い
犬の歯石除去、スケーラーを使う場合
自宅でワンコの歯石を取る道具としてスケーラーというものが販売されています。ドラッグストアや通販でも購入できます。安いもので1000円くらいです。簡易タイプのものからプロ用のスケーラーまで購入する事が可能ですが、ワンコの歯は欠けやすいので充分に注意してスケーリングするようにしてください。歯石を除去するために、歯が欠けてしまっては本末転倒です。
犬の歯石、予防
ワンコの歯石を予防するためには日々のお手入れが重要です。こまめに歯垢をふき取るのももちろんですが、出来るだけ歯垢が発生しないようにするためには堅いものを食べる習慣を身に付けさせることです。柔らかいものは歯垢として歯に付着しやすいですし、堅いものをよく噛んで食べる事で歯根靱帯が強化され歯が強くなるというメリットもあります。ですから、こまめに歯垢をふき取る、なるべく堅いものを噛むようにさせるという二本立てで日々のケアを行いましょう。
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この記事はワンコの歯石について原因や症状、治療法などをまとめたものです。しかし、記事で触れているのはあくまで一般的な内容であり、実際の症状などはワンコ個々による差異が当然出てきます。もし、ワンコの体調に異変や普段との違いが感じられたら、お近くの獣医さんに相談してみることをおススメします。