犬のアジソン病とは?
アジソン病は犬がかかる病気としては比較的まれなもので、副腎皮質が機能低下する事によって分泌されるホルモン量が不足して発症します。
犬がアジソン病になる原因
アジソン病は副腎皮質の機能低下によるホルモン不足が原因で発症します。副腎自体が異常を起こしている「原発性」のアジソン病と下垂体や視床下部の腫瘍などが原因で副腎が委縮し発症する「二次性」のアジソン病に分けられます。クッシング症候群の治療に用いる薬が原因で副腎が異常をきたす場合もあります。また、ストレスが大敵なのもアジソン病の特徴になります。
犬のアジソン病、症状
代謝活動を活発にする皮質ホルモンが低下するため、代謝活動が低下する事になります。その為、症状としては体温が低下し、元気がなくなってきます。続いて食欲不振、嘔吐、体の震え、腹痛、下痢、血便、多尿もしくは乏尿、体重の減少、脱水などが見られるようになります。血糖値も下がりますので、悪化すると倒れてしまうケースもあります。最終的にはぐったりしてうごかなくなります。アジソン病の症状はゆっくりと進行するため、症状も好不調の一進一退を繰り返す事が多く、良くなったり悪くなったりを繰り返します。
犬のアジソン病、治療について
ぐったりして動かなくなってから獣医さんに治療にかかっても手遅れの場合があります。さらに、日本ではアジソン病にかかる犬の数が多くないため、アジソン病とわかるまでに時間を要してしまうケースもあります。アジソン病と確定した場合、多くは点滴による緊急処置を施しながら血液検査をした上で、入院による集中治療を行う事になります。アジソン病によってナトリウムやカリウムといった電解質に異常が出るケースが多いので、その治療を行います。食事が出来るようになると退院です。その後は自宅でのホルモン剤やステロイドによる治療を続けます。アジソン病は完治はしないため、生涯続ける事になります。薬をのまないと容体が激変することもあるそうです。
犬のアジソン病、寿命について
アジソン病にかかっても5年、10年と生きるワンコもいます。ただし、ホルモン剤やステロイドで内臓に負担がかかるのも事実ですので、獣医さんにこまめに検診を受ける必要はあります。
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この記事はワンコのアジソン病について原因や症状、治療法などをまとめたものです。しかし、記事で触れているのはあくまで一般的な内容であり、実際の症状などはワンコ個々による差異が当然出てきます。もし、ワンコの体調に異変や普段との違いが感じられたら、お近くの獣医さんに相談してみることをおススメします。