犬のマラセチア症とは?
犬のマラセチア症とは皮膚の表面に存在するマラセチアというカビの一種がなんらかの原因によって必要以上に増えてしまい、それが原因で皮膚炎を発症してしまう病気です。マラセチア自体はどの犬の皮膚にも少数存在しており、あくまで増えすぎる事で炎症を引き起こす原因となります。
犬がマラセチア症になる原因
犬がマラセチア症を発症するおもな原因は以下の通りです。
- 基礎疾患による皮膚のバランスの崩れ
- アレルギーによる皮膚のバランスの崩れ
- 甲状腺機能の低下による皮膚のバランスの崩れ
マラセチアという菌はどの犬の皮膚にも存在しています。この菌が必要以上に増えてしまう事でマラセチア症という炎症を引き起こしますが、なぜ菌が増えてしまうかについてはそれぞれのワンコが抱えている基礎疾患や甲状腺機能の低下により皮膚のバランスが崩れてしまうためではないかと考えられています。
犬のマラセチア症、症状
マラセチア症を発症した犬が示すおもな症状は以下の通りです。
- 首、腋、お腹、耳などの皮膚が赤くなり、ベタベタと脂っぽくなる
- 皮膚から独特の発酵臭がする
- 毛が抜ける
- 皮膚が黒ずみ、厚くなる
マラセチア症を発症したワンコは皮膚が赤くなり、べたつきます。また、皮膚から酸っぱいような発酵臭がただようのも特徴です。慢性化してくると脱毛や皮膚の黒ずみが出てきます。マラセチア性の外耳炎を発症する事もあります。
犬のマラセチア症、治療について
マラセチア症を発症した犬のおもな治療法は以下の通りです。
- 2~3日おきにシャンプーをする
- 内服薬による治療
マラセチア症の治療は基本的にシャンプーで皮膚にこびりついた脂を落とし、清潔にする事です。ただし、マラセチア症はアトピー性皮膚炎と併発する事が多く、その場合は適切なシャンプーを使う必要がありますので、獣医さんによく相談してシャンプーを選びましょう。炎症やかゆみがひどい場合は内服薬による治療もおこないます。
通常の外耳炎の場合は洗浄液を耳に入れて耳掃除を行いますが、マラセチア症性外耳炎の場合は炎症で耳道がもろくなっており、洗浄液によって炎症が悪化してしまう場合があります。この場合も、獣医さんに相談して方針を決めると良いでしょう。
この記事はワンコのマラセチア症について原因や症状、治療法などをまとめたものです。しかし、記事で触れているのはあくまで一般的な内容であり、実際の症状などはワンコ個々による差異が当然出てきます。もし、ワンコの体調に異変や普段との違いが感じられたら、お近くの獣医さんに相談してみることをおススメします。