犬の尿毒症とは?
犬の尿毒症とは腎臓の機能が70%以上機能しなくなった時に起こす症状を言います。腎臓の機能が70%以上機能しないというのは腎不全のことを指し、この状態が進行すると毒素を排出することが出来なくなり、体内に毒素が回ってしまいます。
犬が尿毒症になる原因
犬が尿毒症を発症する原因は、血中の老廃物を分解できずに毒素の濃度が高くなるためです。血中の老廃物がたまってしまう原因としてはおもに以下の理由が挙げられます。
- 腎臓に何らかの異常があり、老廃物や毒素の排出がうまくいかない
- 心臓の異常で血圧が低下しており、腎臓に適量の血液が循環していないため、老廃物の排出が間に合わず体内に毒素として残ってしまう
- 本来尿として排出される老廃物が、尿路結石などでうまく排出できず、体内に毒素として残ってしまう
尿毒症は何らかの理由で腎臓が機能を発揮できない状態が続くと発症します。腎臓はタンパク質(老廃物)を分解する物質を産出していますが、腎臓の機能が弱くなると分解物質の産出量が少なくなり、その結果分解されないタンパク質が毒素として体内に残ってしまいます。
犬の尿毒症、症状
犬が尿毒症を発症した場合にみせるおもな症状は以下の通りです。
- 口からアンモニア臭がする
- 食欲不振をおこす
- 嘔吐する
- 粘液上の下痢をする
- 脱水症状をおこす
- 貧血をおこす
- けいれんを起こす
- 尿毒性脳症を発症する
尿毒症は本来尿として体外に排出される毒素が排出されない状態をいいます。排出されない毒素は血液に含まれ体中を循環し、様々な臓器にダメージを与えます。そのため、治療が遅れると命にかかわる恐ろしい病気です。嘔吐や下痢を繰り返し、口からアンモニアの臭いがしたら早急に獣医さんの診断を仰ぎましょう。
犬の尿毒症、治療について
尿毒症は他の病気により引き起こされている場合がほとんどです。そのため、原因となっている病気を特定して治療を行います。急性の腎不全を起こした場合には輸液や輸血、腹膜透析や血液透析などを行います。慢性の腎不全を発症してしまっている場合は、腎臓の回復が難しいため完治は不可能です。
この記事はワンコの尿毒症について原因や症状、治療法などをまとめたものです。しかし、記事で触れているのはあくまで一般的な内容であり、実際の症状などはワンコ個々による差異が当然出てきます。もし、ワンコの体調に異変や普段との違いが感じられたら、お近くの獣医さんに相談してみることをおススメします。