犬の外耳炎とは?
犬の外耳炎とは耳の中で細菌が繁殖し、炎症や悪臭が発生する病気です。放置して悪化してしまうと炎症が耳の奥へと広がり、中耳炎や内耳炎を引き起こす事もあります。
犬が外耳炎になる原因
犬が外耳炎を発症するおもな原因は以下の通りです。
- ミミヒゼンダニが耳道に寄生している
- 耳垢が細菌の温床となっている
- マラセチア症による外耳炎
- アトピー性皮膚炎による外耳炎
犬の外耳炎、症状
外耳炎を発症した犬が示すおもな症状は以下の通りです。
- 頭をブルブル振る
- 首を傾げた姿勢でいる
- 同じ場所をぐるぐる回る
- 後ろ足で耳を掻く
- 壁や柱に耳をこすりつける
- 耳垢が湿っている
- 耳から悪臭が漂っている
外耳炎を発症したワンコはかゆみから頭を強くぶるぶる振ったり、首をかしげたり、落ち着きなくグルグルまわったり、後ろ足で耳をバリバリ掻いたり、壁にゴリゴリと耳をこすりつけたりします。こういった動きを見せているワンコの耳の中をみるとたいてい湿った耳垢がたまっており、臭いがあります。
犬の外耳炎具体例:柴犬の場合
犬の外耳炎具体例:チワワの場合
二週間くらい同じ事を繰り返し、だんだん赤みがなくなってきたので、病院には行かなくなりました。
犬の外耳炎、治療について
外耳炎を発症したワンコのおもな治療は以下の通りです。
- 耳垢を温床に細菌が繁殖している場合:耳道の洗浄を行います。
- ミミヒゼンダニが寄生している場合:耳道を洗浄し、ミミヒゼンダニを駆除する薬剤を投与します。
- マラセチア症による外耳炎の場合:耳道を洗浄しただけでは再発しますので、根本となるマラセチア症の治療を行います。
- アトピー性皮膚炎による外耳炎の場合:耳道を洗浄しただけでは再発しますので、根本となるアトピー性皮膚炎の治療を行います。
基本的には外耳炎の治療は耳道の洗浄です。あとは症状に合わせて原因別に対処する事になります。
犬の外耳炎、予防について
アトピー性皮膚炎やマラセチア症が原因で発症してしまった中耳炎は予防が難しいですが、細菌が耳垢に繁殖する事から起きる中耳炎は予防することが出来ます。耳垢内の細菌が繁殖するのは耳の中が高温多湿で風通しが悪く、細菌が繁殖するのに最適の環境です。ですが、こまめに耳掃除をすることで細菌が繁殖した耳垢をためない事は出来ます。そのためにワンコの耳掃除をしてあげましょう。
ワンコの耳掃除には獣医師から処方される洗浄液が有効です。耳の中に2~3滴垂らして耳をモミモミします。これで耳垢が耳の壁から取れた状態になります。手を離すとワンコが首をブルブル振って(ワンコをシャワーした時と同じと思ってください)、耳垢が耳の外に飛び散ります。これで耳掃除完了です。気をつけないといけないのは室内で耳掃除をすると、ワンコが首を振った時に耳垢が室内に飛び散るので、飛び散っても問題ない場所(浴室とか)で耳掃除をするようにしましょう。
あとは前述したように、高温多湿の環境は細菌が繁殖しやすいので耳の中は極力湿らないように、シャンプーとかシャワーの水が入り込まないように注意しましょう。
この記事はワンコの外耳炎について原因や症状、治療法などをまとめたものです。しかし、記事で触れているのはあくまで一般的な内容であり、実際の症状などはワンコ個々による差異が当然出てきます。もし、ワンコの体調に異変や普段との違いが感じられたら、お近くの獣医さんに相談してみることをおススメします。